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開所記念 東條康江さん・・・青松園在住 「青松」650号所収 |
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■ 百年の歴史の中を吾も生きる明日に向かい希望を持ちて
■ 百年の歴史の中を生きてきた納骨堂の友を忍へり
■ 百年の記念式典看護婦に付き添われ我も出席したり
■ 我が足で歩ける幸を思いつつリハビリ棟で自転車をふむ
■ 百歳へ願いをこめてリハビリ訓練機のゴムにぎる我なり |
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変貌の故郷 松浦篤男さん・・・青松園在住 「青松」650号所収 |
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■ 売れずなりし杉がくろぐろ繁茂する山を凝視す帰省してまづ
■ 杉売れず人住まずなりしに道路成り自動車走るを見るは切なし
■ 癩ゆゑの跛行恥ぢつつ五キロ余の通学したりき藁草履にて
■ 靴なくて藁草履にて登校せし跛行成れば脱げ易きに耐へて
■ 七十年経て今日わが歩む癩ゆゑの跛行恥ぢつつ通学せし道を |
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政石 蒙さん遺歌集(4)・・・青松園 「青松」650号所収 |
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■ 炭殻を敷きつめてより庭先の人の足音が気になり始む
■ 塵芥を集めにきたる人夫らがまだ寝てやがると捨台詞言ふ
■ 見学の人ら歩道を通るゆゑ簾をおろす机の前に
■ 靴履くてかがめば鈍き翅音して靴のなかより蠅とび出でぬ
■ ヤツトコに針を噛ませて縫ひゆけり暑き真昼を自虐めきつつ |
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