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失われた故郷 東條康江さん・・・青松園在住 「青松」659号所収 |
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■ 放射能に汚染されたる故郷に帰りて住まう日はいうか
■ 捨てられて原っぱにのら牛となり草をはみいる牛のあわれさ
■ トラックに尻を押されて載せられし牛の鼻づらなでて泣く人
■ もの言えぬ牛にも心あるだろうと流す涙に別れを知るか
■両陛下被災地めぐり御慰問お言葉かけて下される姿 |
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松浦篤男さん遺歌集(6)・・・青松園 「青松」659号所収 |
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■ それとなく不治の病を告げられては歩みたりはたしかこの道
■ 四国山脈遠くかすめられるそのふもといまだ帰らぬ故里があり
■ 車窓より見ゆる農家のたたずまひ草葺屋根の残る少なさ
■ 青く澄む流れはそのまま海につづき吉野加工さだかに見えず
■ シャツを着る我にすばやく寄りきたりボタンをかけてくるる童よ |
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政石 蒙さん 遺歌集(13)・・・青松園 「青松」659号所収 |
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■ 靴を捧げひざまづきたる雛もありもっとも低きところに侍る
■ あわてて戸を閉ざしたる参観人を知らす低き声
■ ふるさとを離り病む児が野の鶏を小さき籠にい飼ひ馴らしゐる
■ 冬の日もたjpそおい縁にううづくまりめじをに餌を与へる童
■ 少年は足の汚を気にしつつおひなさまの前の畳に座る |
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