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ストレスカット 東條康江さん・・・青松園在住 「青松」674号所収 |
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■ 我が部屋のめぐりの樹々に小鳥らの囀り日々の楽しき
■ 久々に降る雨の音心よく大地も人も潤いにけり
■ 美容師に委ねてヘアーカットする我がストレスも捨てにけり
■ 雑草の除去にひと日働きて手の指にまめをつくりをり
■ 耕しし山の畑に葱苗を植えくるる夫残暑の中を |
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松浦篤男さん 遺歌集(21)・・・青松園 「青松」674号所収 |
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■ 線香にくすめる広き堂内に千一体のみほとけひかる
■ 昨夜の雨に土に散り敷く紅葉踏み三千院の境内に入る
■ 昨夜の雨はれて折々日の射せる刈田の道を寂光院に行く
■ 聞くのみの会の終りて窓に見る秋雨にかすむ清水の塔
■ 水渇れし大阪城の堀ふかくけはしき石垣に秋の日が射す |
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政石 蒙さん 遺歌集(28)・・・青松園 「青松」674号所収 |
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■ 壁にかけし模型の船が帆をはらみ揺るるを希望あるごと見たり
■ むらむらと花辦を解きて日にひらく黄菊の花を疑ふべからず
■ 飼ひ馴らせる鴉死にけり先生の身代わりならむと子供らは言ふ
■ 座布団を二枚かさねてなほ痛き尻を嘆きぬ病癒えつつ
■ 病癒え初めて歩く秋の日の立体感の充てるこの道 |
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