呼 ぶ
先生と言うと
なーにとおっしゃる
「いやちょっとお呼びしてみただけ
先生って呼ぶと
暖かいものがほわほわと漂ってくるんですよ」
と私
いやーいまのは詩やねとYさん
昼の光がやわらかく包んで
保健科の診療は
終わろうとしている
そして
私という船は
幸せを満載して
帰路についた
全40篇で、2008年に電子書籍として出版された第20詩集です。 塔さんの希望により、詩集名を「人物」としてあります。 塔さんをとりまく人々(もちろんすべてではありませんが)や、病床にあってなお心に湧き出る想いが表現されています。 この詩集に収められている詩は、塔さんがベッドの上で暗唱したものを、看護士さん達が、一篇一篇ノートに書き留めてくださったものです。 現在、電子書籍としてでじたる書房より入手可能です。 ここでも随時ご紹介していきますので、お楽しみに。
2008年12月12日、でじたる書房発行。